芸術の秋が到来です。
美術館と聞くと、静かに鑑賞するもので子連れにはちょっと行きにくい……と考える方も多いかと思いますが、そんなことはありません。
感性を育める美術館は、子どもにもとてもよい刺激になります。
今回は子連れでも楽しめる美術館を全国から7施設ご紹介!
絵画や彫刻、おもちゃや屋外施設で遊びながら楽しくアートに触れられる美術館を厳選しました。
ぜひ秋のお出かけの参考にしてみてくださいね♡
目次
子連れで楽しめる美術館 ①花巻おもちゃ美術館(岩手県)
(出典:花巻おもちゃ美術館)
「おもちゃ」と「遊び」で花巻の文化と豊富な自然を伝える「花巻おもちゃ美術館」。
地域の台所「マルカンビル大食堂」の入る「マルカンビル」の2階に位置し、「オリジナルの空間と遊具」と「世界中のおもちゃ」が揃う、この場所にしかない体験型ミュージアムです。
美術館の内装、家具、おもちゃに使われる木材の大半は、花巻及び岩手県内で育ったものを使用しています。
木のおもちゃや遊具が多数あり、ぬくもり溢れる空間です。
地域の木材・人材によって作られたこの場所は、子どもたちに楽しみながら木の魅力を伝える「木育空間」の場所となるだけではなく、地域産材使用の実例として、市民の新たな活躍の場としても楽しめます。
館内に入ると広々とした施設内にさまざまな部屋が用意されています。
(出典:花巻おもちゃ美術館)
「グッド・トイのもり」、「秘湯のもり」、「ゲームのもり」など、ハイハイの赤ちゃんから大人まで楽しめる仕掛けがたくさん。
「花巻おもちゃ美術館」では「東京おもちゃ美術館」で培ったノウハウを生かし、親子のコミュニケーションを生み出すおもちゃが開発されています。
そして、ぜひお子さんと一緒に参加したい、毎週土日に開催される工作教室も必見。
(出典:花巻おもちゃ美術館)
木のたまごに絵付けをしたり、キラキラのサンキャッチャーを作ったり。
さらには、季節にちなんだ工作もあるので何回訪れても楽しめそうです。
地域活性化とともに、子どもも大人も交流の楽しめる地域密着型の癒される美術館です。
花巻おもちゃ美術館
住所:〒025-0087 岩手県花巻市上町6-2 マルカンビル2F
TEL:080-9257-7987
開館時間:10:00~16:00(最終入館は15:30まで)
※当日のチケットで再入館可能
休館日:毎週水曜日・年末年始
入館料:おとな(中学生以上)800円 / 子ども(1歳~小学生以下)600円 / 1歳未満無料
子連れで楽しめる美術館 ②三鷹の森ジブリ美術館(東京都)
(出典:三鷹の森ジブリ美術館)
ジブリ好きにはたまらない、ちょっと変わった美術館「三鷹の森ジブリ美術館」。
オリジナル短編アニメーションを見られる映像展示室、図書閲覧室、カフェ、ショップも備えられ、1日を通して楽しめる美術館です。
おおきな「ネコバス」に乗れたり、「ロボット兵」の庭園があったり、ジブリ映画のシーンを思い出させるさまざまな仕掛けがいたるところに。
入口を通って天井を見上げれば、一面にフレスコ画が。
(出典:三鷹の森ジブリ美術館)
目を凝らせば、ほうきに乗ったキキとジジや、メーヴェに乗ったナウシカの姿もあります。
他にも、たくさんのキャラクター達が天井を舞っています。
ここで映画の上映に本当に使える35mmフィルムのきっぷが渡され、子どもも興奮すること間違いなし。
「三鷹の森ジブリ美術館」は、小さな子どもも一人前に扱われ、きっぷを渡す受付では、子どもも踏み台にのぼって、自分の手できっぷを手にしてもらうのだそう。
常設展示室「映画の生まれる場所(ところ)」は、5つの小部屋で構成されています。
(出典:三鷹の森ジブリ美術館)
小部屋を通り抜けると、1本の映画が完成するまでを理解してもらえるよう構成された展示に。
何か新しい発見をしたり、つくることへの興味を抱いたりを願ってつくられました。
ジブリに触れながら楽しく体感することで、自然と知育になっているような、そんなおもしろい美術館です。
三鷹の森ジブリ美術館
住所:〒181-0013 東京都三鷹市下連雀1丁目1-83
TEL:0570-055777(10:00~18:00 休館日は休み)
開館時間:土日祝:10:00~19:00(最終入場回:17時)
平 日:10:00~17:00(最終入場回:15:00)
夏季特別期間:10:00~18:00(最終入場回:16:00)
休館日:毎週火曜日。その他の休館日や長期休館は、年度ごとに変動
入場料金:大人・大学生1,000円 / 高校・中学生700円 / 小学生400円 / 幼児(4歳以上)100円
子連れで楽しめる美術館 ③彫刻の森美術館(神奈川県)
(出典:彫刻の森美術館)
四季折々の雄大な自然が楽しめる箱根。
「彫刻の森美術館」は、四季折々の雄大な自然が楽しめる箱根の大自然を生かして1969年に開館した、国内ではじめての野外美術館(オープンエアーミュージアム)です。
箱根の山々が望める7万㎡の緑豊かな屋外展示場に、 近・現代を代表する彫刻家の名作約120点が常設展示されています。
ここの魅力はなんといっても野外彫刻。
野外だから展示できる大迫力の彫刻を、自然との調和の中で鑑賞できます。
四季折々の草花たちの変化、また時間と共に移り変わる見え方の違いは必見です。
彫刻を身近に感じながら遊べる、子どもにも楽しい施設も。
「ネットの森」は外観からは想像できないカラフルで楽しげな体験型アート作品です。
(出典:彫刻の森美術館)
ぶらさがったり、上ってみたり、楽しみ方は自由自在。
遊びの中に自然に、色彩や光の生み出す美しさや造形の面白さを発見することを目的とされています。
その他、「幸せをよぶシンフォニー彫刻」では螺旋階段を上ってみたり、「目玉焼きベンチ」で休憩したり、子どもから大人まで楽しく過ごせるスポットが満載です。
(出典:彫刻の森美術館)
自然豊かな広大な敷地の曲がりくねった道、池、坂など多彩なランドスケープの中に展示された彫刻たちをゆっくりお散歩しながら楽しんでみては。
彫刻の森美術館
住所:〒250-0493 神奈川県足柄下郡箱根町ニノ平1121
TEL:0460-82-1161
開館時間:9:00〜17:00 年中無休 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:なし
入館料:一般1,600円 / 大学生・高校生1,200円 / 中学生・小学生800円
※「毎週土曜日はファミリー優待日」で保護者1名につき小・中学生5名まで無料
子連れで楽しめる美術館 ③ビュフェこども美術館(静岡県)
(出典:ベルナー ル・ビュフェ美術館)
「ビュフェこども美術館」は、こどもと美術が出会うきっかけづくりの場として、「ベルナール・ビュフェ美術館」の館内、別館1階にあります。
「ビュフェこども美術館」のそばには、お手洗い、こども用の手洗い場、授乳室があり、ベビーカーや車いすもエレベーターを利用できるので気軽に行きやすいですね。
靴を脱いで木の床にあがり、ヘンシンコーナーでビュフェの作品の人物になりきったり、木のボールのプールで木の感触を全身で感じたり、五感をつかって遊びながら美術作品に親しめます。
(出典:ベルナー ル・ビュフェ美術館)
またワークショップやイベントも随時開催されています。(最新情報は公式ページをご覧ください)
多彩な活動は、子どもたちに創造する楽しさを教えてくれるでしょう。
(出典:ベルナー ル・ビュフェ美術館)
ベルナール・ビュフェ美術館は、ふたつの美術館と文学館、ショップ、レストランが楽しめる複合文化施設「クレマチスの丘」にあり、駿河平自然公園に隣接しています。
「ビュフェこども美術館」だけでなく、自然公園で遊んだり、同じ「クレマチスの丘」にあるヴァンジ彫刻庭園美術館の庭で開放的な気分になるのもおすすめです。
ビュフェこども美術館
住所:〒411-0931 静岡県長泉町東野クレマチスの丘515-57
TEL:055-986-1300
開館時間:3月~10月 10:00~17:00 / 11月~2月 10:00~16:30
休館日:毎週水・木曜日 (祝日は開館し、金曜を休館)、年末年始
※大型連休時などの特別開館日についてはHPを確認
入館料:大人1,000円 / 高・大学生500円 / 中学生以下無料
※当面の間、「ビュフェこども美術館」のみ、時間帯を区切り人数を制限した予約制。予約はTELにて受付。
「ベルナール・ビュフェ美術館」の展覧会は予約不要。
子連れで楽しめる美術館 ⑤安曇野ちひろ美術館(長野県)
(出典:安曇野ちひろ美術館)
「安曇野ちひろ美術館」は、1997年、「ちひろ美術館・東京」の開館20周年を記念して開館しました。
いわさきちひろさんの優しいタッチの水彩画や絵本は、老若男女問わず多くのファンを魅了しています。
安曇野は、信州出身の両親を持つちひろにとって、幼いころから親しんだ心のふるさと。
ちひろの作品や人生に出会う場所であるとともに、世界の絵本画家の作品にも出会える美術館です。
子どもから大人まで、日常を忘れ、1日ゆっくり過ごせます。
「ちひろ美術館」では子どもたちが人生で初めて訪れる美術館「ファーストミュージアム」として親しめるよう、親子で楽しめる展覧会やイベントを随時開催され、赤ちゃんや小さいお子さんと一緒に安心して過ごせる館内設備が整っています。
(出典:安曇野ちひろ美術館 撮影:和田真典)
作品の中心は床から135cmで大人と子どもがともに作品を楽しめるよう展示されていたり、北アルプスをのぞむロケーションはそのままに、セルフサービスでのコーヒーやちょっとつまめる「ちひろのおやつ」を味わえる絵本カフェなど、子連れでの来館を配慮されています。
また、国内外の絵本約3,000冊をそろえた「絵本の部屋」や、あかちゃんや小さい子ども向けの絵本を楽しめる「子どもの部屋」があります。
(2022年10月現在、コロナウイルス感染症対策のため、クッションやおもちゃはありません)
(出典:安曇野ちひろ美術館)
授乳室、トイレ内に子ども用トイレ、おむつ交換台があり、平屋で全館バリアフリーなのでベビーカーでも安心して楽しめます。
美術館の周囲に広大にひろがる「安曇野ちひろ公園」では電車の展示や水遊びのできる池、芝生や大花壇もあり、併せて訪れるのがおすすめです。
安曇野ちひろ美術館
住所:〒399-8501 長野県北安曇郡松川村西原3358-24
TEL:0261-62-0772
開館期間:3月1日~12月4日(2022年)2023年以降はHPにて確認
開館時間:10:00~17:00
休館日:毎週水曜日(祝休日開館、翌平日休館)
※冬期休館あり
※展示替えのための臨時休館あり
入館料:大人900円 高校生以下無料
子連れで楽しめる美術館 ⑥金沢21世紀美術館(石川県)
「新しい文化の創造」と「新たなまちの賑わいの創出」を目的に開設された「金沢21世紀美術館」。
ミュージアムとまちとの共生により、新しい金沢の魅力と活力を創出していきます。
屋外には体験しながら触れられるアート作品が多数。
この美術館の最も有名な作品ともいえる「スイミング・プール」や、鮮やかな色彩が目を引く「カラー・アクティヴィティ・ハウス」は遊びながらいろいろな発見のあるアートになっています。
美術館のコンセプトの1つに挙げられている「子どもたちとともに、成長する美術館」。
「キッズスタジオ」は親子や子ども同士で気軽に立ち寄って遊べる空間です。
(提供:金沢21世紀美術館)
子どもが主体となった作品制作、展覧会や、季節に合わせたテーマで芸術体験をするワークショップ・プログラムを通じて、子どもたちの豊かな情操を育てていけます。(キッズスタジオ・プログラムを開催時のみ開室)
また、ゆっくりと美術鑑賞をしたい大人の方に嬉しい託児室(有料)が設置されています。(事前予約制)
(撮影:池田ひらく / 提供:金沢21世紀美術館)
ベビーカー、授乳室、ベビーシート完備の多目的トイレが多数あるのも嬉しいポイント。
大人も子どももアートに触れながら、金沢の街を楽しんでみては。
金沢21世紀美術館
住所:〒920-8509 石川県金沢市広坂1-2-1
TEL:076-220-2800 (代表)
開館時間:展覧会ゾーン:10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで)/ 交流ゾーン:9:00~22:00
※各施設の開室時間はそれぞれ異なるためHPを確認
休館日:展覧会ゾーン:月曜日(休日の場合は直後の平日)、年末年始 / 交流ゾーン:年末年始
※各施設の休室日は展覧会ゾーンに準ずる
入館料:美術館の建物への入館(交流ゾーン)は無料
展覧会ゾーンへの入場は展覧会観覧券(有料)が必要
《スイミング・プール》地下部の入場をご希望の方は「事前予約」または「当日順番待ち受付システム」を参照
子連れで楽しめる美術館 ⑦霧島アートの森(鹿児島県)
(出典:霧島アートの森)
標高約700mの高原に位置し、霧島地域の自然と調和した芸術性の高い彫刻作品を配置し、優れた芸術作品や自然に触れ親しめる野外美術館「霧島アートの森」。
自然の地形や自然を生かして造られていて、開放感のもとアートに触れられます。
広大な芝生の随所に展示されたアート作品は、大人のみならず子どもも興味津々になること間違いなし。
(出典:霧島アートの森)
お散歩がてら一緒に見て考えて、子どもの発想力を伸ばしてあげられそうです。
子どもも楽しめるプログラムも開催されています。
「霧島アートの森」職員と一緒に野外展示作品を中心に園内を歩いてまわるプログラム「園内ツアー」(毎週日曜日開催)や、ぬりえが楽しめる「探検スケッチ」で野外展示作品をよく観察し、野外の景観や雰囲気を味わっていくものなど。
(出典:霧島アートの森)
楽しみながらアートの本質を探れそうでぜひ参加したいプログラムですね。
芸術と自然の中でゆっくりとした時間を過ごせる美術館です。
霧島アートの森
住所:〒899-6201 鹿児島県姶良郡湧水町木場6340番地220
TEL:0995-74-5945
開館時間:9:00~17:00 (入園 16:30まで)
休館日:毎週月曜日(休日の場合は翌日)、年末年始、メンテナンス(2/13~20)
入館料:一般320円 / 高・大学生210円 / 小・中学生150円 / 幼児無料
楽しみながらアートに触れられる美術館で心休まるひと時を
(出典:ビュフェこども美術館)
どの美術館も、「静かにしないといけない」という制限はなく、子どもウェルカムなところばかりです。
屋外展示で自然を感じながらアートに触れられたり、木のぬくもりを感じられるおもちゃで遊べたり、楽しみながらアート作品を感じられて知育にぴったりです。
“芸術の秋”に、ぜひお子さんと一緒に美術館で感性を育んでみてはいかがですか♡