未就学児の親にとって大きな課題の一つが「幼児教育」。
言葉を話し始め、おむつが外れてくる3歳頃になってくると、幼児教育がいよいよ身近になってきます。
「読み書きはいつどうやって学ばせれば良いんだろう?」
「他の子が塾や幼児教室に通っていて焦ってきた」
「子どもの興味関心を引き延ばしてあげたい」
「沢山ある教材の中でどれが自分の子どもに合うのかわからない」
小学校で義務教育が始まるまでの幼児教育は家庭によってそれぞれなので、自分の子どもはどうするべきか、一度は悩んだ方は多いのではないでしょうか?
現在、5歳と3歳の育児をする私もその一人。
よく名前が挙がる人気の幼児教育「こどもちゃれんじ」「公文」「スマイルゼミ」を実際に体験したので、それらの比較や子どもたちの反応、やってみた感想を正直にご紹介したいと思います。
目次
幼児教育とは?
幼児教育とは、乳児期を過ぎた1歳から6歳までの子どもに対して行う教育のことで、幼稚園や保育所による教育に加え、家庭や地域における生活を通して言語能力や身体能力、コミュニケーション能力などを身につけることも含まれています。
学齢期前の未就学の子どもの脳は特に柔軟で、吸収力が高いので、この時期の教育が人格形成や思考力の土台となります。一人ひとりの特性や可能性を見出し、それらを伸ばしていくことを目的とした幼児教育には、「モンテッソーリ教育」「シュタイナー教育」「七田式教育」など様々な幼児教育の方針が唱えられています。
今回はその辺りの難しい話ではなく、自宅で気軽に始められる幼児向けの通信教育で代表的な教材を3つご紹介します。
幼児に人気の自宅学習①こどもちゃれんじ(ベネッセ)
0歳から始めている家庭も多いのが、こどもちゃれんじ。
その魅力はなんといっても、「しまじろう」を始め人気キャラクターたちと一緒に成長していくこと。机上のお勉強だけではなく、生活習慣や季節の行事、自由研究など理科や社会の分野もカバーできることで、子どもの興味関心を育てることができます。
教材や知育玩具が連動して遊び感覚で楽しく身につく
特に子どもにとってうれしいのが、その年齢(月齢)にちょうど合う知育玩具(エデュトイ)が届くこと。
教材(テキスト・DVD)が連動しているので、飽きることなく自然にそれぞれの教材を楽く学べます。
また、DVD教材で歌や映像とともに学べるのも魅力のひとつ。車での移動が多い方などは、移動中などすき間時間を利用できるのは嬉しいですよね。
社会マナーや生活習慣が身につく
他の教材と大きく違うのがこのポイント。
幼児教育は勉強だけでなくマナーや生活習慣を身に着けることも大事な時期。
テキストやDVDでは、学習以外にも科学観察など好奇心をくすぐる内容や、身だしなみや思いやりなど生活習慣に関わる内容が充実していて、季節のイベントや集団生活でのルールなどを自然意味につくことができます。
環境や特性によって選べるコース
3歳頃になってくると、保育園と幼稚園で環境が異なったり、好みもはっきり出始めてきたり、ものが増えるのを避けたいという家庭も出てくる中、痒い所に手が届くように、コースを選べるようになります。
年少は「3年保育タイプ」と「保育園タイプ」、
年中は「総合コース」の他に紙のワークを中心とした「思考力特化コース」、
年長からは専用タブレットで学べる「じゃんぷタッチコース」など様々な選択肢がでてきます。
また、子どもの学習ペースによっては先取り学習がしたい方は飛び級して上の学年のコースの受講も可能です。年長さんになるとプログラミングなども入ってきて子どもの好奇心をくすぐります。
語学を身に着けたければちゃれんじEnglishもあります。
子どもの環境や希望に沿って選べるのが嬉しいですね。
利用してみた感想
1歳から利用している我が家にとっては、保育園のプラスアルファという形での受講でしたが、歯磨きもトイトレも、ちゃれんじのお陰でスムーズに身につきました。また、車の移動中のDVDや知育玩具が本人の興味関心にぴったり合って、毎月教材が届くのをいつも楽しみにしていて、とにかく「楽しく学ぶ」ということをこの頃に身に着けたことが一番の収穫だと思います。
3歳頃になると通っている幼児園で読み書きを勉強するようになり、物足りなさを感じるようになってきたので、一学年上の教材へ飛び級をしてみました。手続きも電話でスムーズでした。
懸念点としては、他のママ同士で話していたところ、とにかく「モノが増える」ということが良くも悪くも親としてはのしかかってきます。実際にしっかり使ってくれれば良いのだけど、すぐに飽きてしまったり置き場に困ったりする可能性もあります。
また、教材のボリュームはそこまで多くないので、我が家の場合は届いた日に1か月分のペーパーワークをすべて終わらせたりすると、残りの1ヵ月はほとんど教材に触れずに過ごすということもありました。
「毎日机につく習慣をつける」ということにはあまり向いていないと思いますが、楽しく学ぶ習慣や、生活習慣については他にはないので、目的に合っていれば本当におすすめです。
幼児に人気の自宅学習②公文式
公文は親も子どもの頃に受講していた方も多いのではないでしょうか?
小学生以上にも人気の習い事のひとつですが、未就学でも評判が良いので体験してみました。
公文の一番の特徴が「教室に通うこと(通塾)」と「プリント学習」。
プリント学習で個々のペースで進められる
公文は教材が学年分けではなくアルファベット順に膨大なプリントをこなしていく学習方法。
数をこなすうちにいつの間にか難しい問題も解ける力が身に付いていきます。
スモールステップ式で着実に力を付けられる他、プリントを用いて圧倒的な学習量がこなせる、自分の力で問題を解くことを重視するため自主性が伸びるという特性があります。
教室に通い先生に採点してもらう
自分のレベルに合ったプリントを1枚1枚自分の力で解いて、その都度先生に採点してもらいます。
好きな時間に行けて母子分離なので、親から離れて学習する習慣が身につきます。
分からないことを先生に質問できるという利点もあり、また同じ先生にみてもらうことでモチベーションに繋がる効果もあると思います。
算数・英語・国語で科目ごとに月謝がかかる
他の教材との大きな違いが教科と費用。
1つの教科ごとに月謝(都内参考価格:7,700円)がかかるので、3つを受講すると負担もかなり大きくなります。
学習塾と比較するとお手頃となる場合もありますが、通塾スタイルなので通信教育より金銭的な負担はかかることは知っておく必要があります。
利用してみた感想
我が家は4歳で体験レッスンを受講しました。
教室では楽しそうにペーパーワークを楽しんでいたものの、宿題となると、全然やらない。
結局、私が毎回そばにつきっきりにしないとやらず、手をかけることに。
また、週2とはいえスクール後の送り迎えは親のタスクが増えるということもあり、我が家の自宅学習には合わなかった模様で体験のみで終了しました。
公文には、市販の知育玩具で大変お世話になっています。
ある程度お子さんの教育に手をかけてあげられるご家庭、「書く力」「毎日机に向かう習慣」を身に着けたい方にはぴったりの教材だと思います。
幼児に人気の自宅学習③スマイルゼミ
幼児向けのタブレット学習で圧倒的な支持を集めていると言えるのがスマイルゼミ。
タブレットで効率的に学べることや、音声で分かりやすく感覚的に学習できること、子どもの遊び心をくすぐる仕組みなど、タブレット学習に期待することをすべて叶えてくれる教材です。
タブレットで効率よく勉強できる
タブレット1体ですべての学習が完結するため、まずモノが増えないのが魅力のひとつ。
また、問題を解いたら瞬間的に採点と添削して解説してくれるため、無駄な時間を省けるだけでなく、間違えた問題をすぐに勉強し直せます。
スマイルゼミのタブレットにはAIが搭載されていて、普段の取り組みからその日に勉強すべき内容を自動で作成してくれます。1日分10分ほどでサクッと終わるボリュームがちょうどよく、「毎日少しずつ」のペース配分で学習計画もお任せできるのも強みのひとつ。
また、タッチペン式の性能が非常に高く、タブレットの懸念点である「書く力」も問題なくつけれます。
国語、算数、英語が1セットで学習でき先取り学習も
幼児クラスでは3教科ですが、小学生以上になると最大9教科の学習をタブレットひとつで受講可能になります。
散らかった教材を片づけたり、紛失した教材を探したりする手間が一切かからないのは親にとってうれしいポイント。
基本的に一度契約するとコースの変更はタブレットを交換する必要がありますが、すべてのコースに「コアトレ」という先取り学習機能が付いていて、上の学年の内容も自分のペースで進めることができます。
音声やマイキャラでゲーム感覚の遊び心を刺激する仕組み
スマイルゼミには、タブレット世代の今の子どもたちに合った機能が満載。
自分のアバターとなる「マイキャラ」をタブレット上に作成し、1日分の学習が終わると「今日のご褒美」として、マイキャラパーツをゲットしたり、カードをコレクションすることができます。
1日の学習内容を親と一緒に確認できる機能や、カメラ機能や落書き機能、チャット機能で親のスマホのアプリへメッセージを送ることもできます。
利用してみた感想
我が家では年中からスタートしたスマイルゼミ。
タブレットとWiFiがあればどこでもできるので、旅行や移動が多い我が家のライフスタイルにはぴったり。
毎日続けるにはもちろん親の声がけは必要になりますが、10分ほどでサクッと終わるボリュームも飽き性の息子にちょうど良いようで、ご褒美やステップアップでモチベーションが上がり嫌がることなく毎日続けてこられています。
ちなみに我が家のように年子兄妹がいる場合、下の子の先取り学習として通常のワークを、上の子の先取り学習として「子アトレ」を利用するなど、1講座で2人が利用できているのも裏技として効率的かなと思います。
懸念点としては、Wi-Fi環境がないと学習ができないこと。自宅学習であれば問題ないと思いますが、旅行や移動中に学習する際には都度Wi-Fiに繋げたり、親のスマホからデザリングする必要があります。
そして毎月教材が届いたり毎週通塾したりという定期的なアクションがないため、あくまで続けられるかどうかは「自分次第」。また、分からない問題を質問できる先生もいないので親が質問に答えるというシーンもありますので、「全く手をかけない」というわけにはいきません。
とはいえWi-Fiさえあれば世界中どこでもタブレット一つで学習できるのは何よりのメリット。
郵送等がない分、どこに住んでいても同じように学習できるし、子どもたちは毎日の習慣として楽しく学んでいるようです。
子どもや環境にあった教材選びでおうち学習を充実させよう
何事でもそうですが、幼児教育の肝は「続けられること」だと思います。
今回紹介した教材はどれも一流でそれぞれに素晴らしい点があります。
子ども一人一人の個性や志向はもちろん、教育環境(自宅以外の学習環境等)、親のかかわり方など様々な視点でじっくり比較検討してみてくださいね。
悩む方はまずは資料請求や無料体験をしてみるのもおすすめです。